2001.06.23(土)、嫁さんと二人で「雄阿寒岳」に登ってきました。
「雄阿寒岳」
  • 標高1,371m
  • 登山口の標高=450m(高度差921m)
  • 一等三角点設置
  • 2,5万地図「雄阿寒岳」
  • アイヌ語名「ピンネシリ」(男山)

6月22日、釧路を7時半頃に出発。

市内は霧が出ていたが前日の天気予報は「道内どこも晴れ」なのでWEBで確認してから出発。アメダスを見ると、釧路の日照時間はゼロ。札幌圏ならとっくに日が出てるのに。

途中、道道666号線をはじめて通ったけれど曲がるポイントを間違えてしまい、R241まで行ってしまった。少し戻って240号線に復帰。「雄阿寒岳登山口」と大きく看板があるのですぐに分かる(下の写真の右上に看板がある)。さすが全国区の山。

一つ前の写真左の砂利道が登山口への入り口で、クルマで入れます。ところが100mも行かないうちに、すぐにホンモノの登山口に着いてしまいます。

このあたりが北海道の山の特徴で、阿寒国立公園内なので開発が制限されてきた&明治以降にしか和人の手が入ってないため開発が遅れたorされなかったため、クルマで林道を何キロもあがるようなアプローチがありません。上高地でも河童橋から横尾までは一般車の通行は制限されてるけど、いちおうクルマで入ることができますからねぃ。

さ、そのホンモノの登山口は、阿寒湖湖畔でもあります。後ろに見えるのが今日登る山の雄阿寒岳です。山頂は隠れて見えないけど。すごい秘境に見えるかもしれませんが、後ろの水端まで阿寒湖の観光船がきます(^_^;)

同じく登山口の「クマ出没注意!」の看板の前で。土産物屋にあるのとは違って「実用的な」看板であります。今年、道内で被害が出てるので、この看板がまんざら脅しではないことがよっくわかります。この看板以外にも数枚ありました。

歩き始めてすぐに太郎湖と次郎湖という、湖というにはあまりにも小さい水たまりの横を通ります。3合目までは傾斜地のトドマツ林を歩きます。上の写真は帰路に撮ったものですが、実に美しい林です。

3合目を過ぎてから本チャンの急登。これが思ったよりもキツい。

これも北海道の山の特徴のひとつ。登山道が作られた目的が「遊びの山登りとして頂上へ早く上がる」ため、時間を節約するために急登が多いんです。
これが本州だと、炭焼小屋や林業として利用されていた時代が長いので、当時の人は少々時間がかかってもペースを乱さず登り下りできる山道を開いてきたのです。あ、もちろん例外は道内にも内地にもありますからねん。
その急登が5合目まで続きます。5合目直前で森林限界を越えるため、5合目に着けばハイマツが出てきます。標高1,200mでハイマツってのも北海道ならでは。
森林限界を超えてハイマツも次第に背が低くなり、視界がいきなり広がって、やっと北海道らしい山の景色が楽しめました。

上の写真バックに見えるのが阿寒湖。雌阿寒岳と阿寒富士も見えます。噴火活動をしてる雌阿寒岳ですが、ここしばらくは静かで、この日も噴煙は見えませんでした。

上段の写真の道を登りきってしばらくすると8合目。1944年10月から1946年10月まであった気象観測所跡があります。跡といっても基礎のコンクリと門柱しか残ってませんでしたが。。。

8合目を過ぎると平坦な火口跡で、若干のアップダウンを通過すれば頂上。北東の方にパンケトウとペンケトウの2つの池がすぐに見下ろせ、摩周湖から斜里岳、知床の山々まで見えました(^^) 女満別空港に向かう飛行機も、かなり高度を落としているので機体が大きく見えました。
でも下の写真の自分のおなか、おっさん腹やがな・・

  • 今回の地図上のコースタイムは登り3時間20分、下り2時間10分ですが、ブランクが長かったので、それぞれプラス30分ほどかかりました。
  • でも。今回は時間よりも眺望。天気に恵まれて最高でした。
  • それよりも生まれて初めて山登りをした嫁さん。初めてということを考えてラクなコースを選んだつもりだったのですが、なんの意外とキビシいルートで、北海道弁でいう「ゆるくない」山登りになってしまいました。とくに3〜5合目はエラいわ。
  • 嫁さんは体育会系のクラブでトレーニングをしたことないので、かなりキツかったはず。よく歩いてくれました。筋肉痛でバテてますが、なおれば身体が軽く動くでよん。
  • 下山したあと、風呂に入りたかったけど阿寒湖温泉街は観光旅館が多いので、阿寒町の「あかんランド丹頂の里」まで移動して入浴。
  • こーゆー組み合わせで山を楽しめるのも北海道のいいところ。涼しい山から下りてもそのまま涼しくて、混雑しない温泉に入って、ビールのんで、宵冷ましのためにしばらく寝てからゆっくり帰れる。ひさびさにノンビリできました。
  • ところでこの「あかんランド丹頂の里」には「赤いベレー」なんて名前がついてますが、全国にあるサイクリングターミナルのひとつなんすね。士別市や奈良の橿原にもあるヤツです。フロの設備は山花のリフレの方がいいですが、メシはそこそこのモノが食えます。
  • ゆっくり釧路へ戻るために運転し始めると、モーレツなキリでした。小雪が舞っているかと見間違うほどで、60kmで走っても後続車がぜったい抜かさないでやんの。
  • ところが市内に帰ってくると、キリがピタリとなくなりました。うーん、北海道の天気ってフシギ。