2001.11.23(金)、嫁さんと二人で「摩周岳」に登ってきました。
「摩周岳」
  • 標高857m
  • 登山口の標高=546m(高度差311m)
  • 2,5万地図「摩周湖南部」
  • アイヌ語名「カムイヌプリ」(神の山)

11月23日、釧路を6時半頃に出発。

前日の天気予報は「道内どこも晴れ」で、起きてからもWEBで確認してから出発。
アメダスを見ると5時の道内の日照時間はゼロ。晩秋だから日が出てないのだ。

道路は道道53号線で弟子屈まで行き、道道52号線にはいって摩周湖第一展望台まで。第一展望台から川湯温泉までは工事で通行止めだけど、ここに登山口があるから問題なし。

摩周湖は観光地だけどカルデラ湖=切り立った湖岸 で水際まで近づけないので、観光客はこの展望台に来ることになる。この日も朝の8時半で氷点下1度くらいなのに、大型バスがどんどん来てました。バスが来るくらいだから「展望台」といっても食事もできるドライブインクラスの規模です。

写真のすぐ右側が大型バスも停まれる駐車場で、夏場だと駐車代を取られます。(普通車で\460だっけ)冬場は管理人もいなくて無料でした。

これが展望台側から見た摩周湖。

右のほうに見えるのが、今日登る摩周岳。湖の真ん中には小さなカムイシュ島が見えます。ちなみに看板の「摩周湖」の文字の右には「神秘の湖」と書いてあります。霧の摩周湖…ですが、快晴です。

登山道は、摩周湖を囲むカルデラ上の稜線を歩いていきます。写真のようなゆるやかなアップダウンが続きます。標高差も300mしかありません。
スタート地点の登山口は湖の南西部にあります。そこからカルデラ湖を囲むように反時計回りに歩くことになります。
道も整備されていて、登山者も多いためか踏みしめられています。

カルデラの上を歩くから、ずっと左手に摩周湖を眺めながらあるくことになります。

途中のアップダウンもたいしたことありません。適度に飽きさせなくて、山登りというより「ウォーキング」に適した道です。
写真の道はクルマが走った跡に見えますが、もちろんクルマは入っておらず、人以外は立ち入れません。雪が積もればスノーモービルで走れば気持ちよさそうですが、スノモも禁止です(^^ゞ

歩き始めてから4kmくらいで、西別岳への分岐があります。

その西別岳の写真(右のピーク)。標高799.8m、案内書によるとお花畑が発達して眺望もすぐれてる山とか。写真右奥の東側にある林道からだと、1時間半で登頂できるみたい。もっとも林道入口は11月16日〜6月9日は施錠されてるとか。

山名のアイヌ語の解釈には諸説あって、西別川の源頭にある山だが山に着く前に水が涸れているから、ヌーウシベツ(涸沢)とか、「温水が噴出する」「豊漁川」の説も。

2つ前の写真の分岐から道がガラリと変って、山道らしくなります。頂上まで1kmしかありませんが、標高差200mをいっきに駆け上がります。

見晴らしは効かないものの、白樺や岳樺林の中を歩くことになります。これは北海道の山の醍醐味。同じ林の中なら、わたしゃブナ林より白樺のほうがいいす。

頂上直下に少し危険箇所がありますが、ほどなく頂上です。この山頂標は地面に立ってないので手で支えました(笑)

上の写真左後方にちょびっと雪が残ってるのが斜里岳。その右はたぶん標茶岳。
下の写真は火口壁の内側で、立ってる下も火口壁だから猛烈なガケ。右後方に摩周湖が見えます。

これは頂上から少しだけ下ったところから見た東方面。斜里岳がよく見えます。
摩周湖が陸地と接する場所は、写真のようにほとんど崖です。

山頂は風が強かったので休憩もそこそこに下山開始。山頂で見た火口壁を間近で見えるポイントから撮影すると、こんな感じ。

西別岳との分岐まで戻って昼食。ガスコンロのカートリッジを買い忘れたので今回は久しぶりにガソリンコンロを使用。モデルはMSR社の WhisperLite Internationale で、これを使うのはすげぇひさしぶり。前日に試しに点火してみたけど、最初に何回ポンピングすればいいのか忘れてました(^^ゞ

ちなみに燃料は、ン年前のホワイトガソリン。ちょっと古すぎたのかニオイが少しヘンだったけど、使えたからよしとしよう(^_^;)

MSR社のサイトを見ると、やっぱりあやしげなモノもたくさんある。食料まであるんだ、食ってみてぇ(笑) このストーブを購入したのは10年ほど前。上の写真で使ってるボトルがMSR社20周年記念モデルで、1989年とあります。確か、店の売れ残りをキープして買った覚えがあります。

さて、ひさしぶりに使ったガソリンストーブ。ゴォと唸る音を聞いてると、やっぱり落ち着きました。ガスも便利だけど、これからはそんなに頻繁に使わないから、レギュラーガソリンでも燃焼できるこのストーブをメイン機に復活させるかな。

左の写真で使ってるEPI社のコッヘルも久しぶりの登場。これはアウトドアで食事するたびに必ず使ってるから、野外で湯を沸かすこと自体ひさしぶり、っつーことになります。ちなみにEPI社はすでにありません。

この日は一日晴れてました。登り始めたころ、山道には霜がおりて&凍ってガチガチでした。雪がほとんどないくらい温かったので、昼過ぎには気温が上がって道はべちゃべちゃになる…のが本州の山。ところが今日は霜が溶けなかったんであります。
それでも直射光があたるところは、霜も少し柔らかくなってました。で、そこを踏むと「ボリボリ」と気持ちよく潰れるワケです。ジャイアントコーンを踏んでる感じ♪

  • 前回に続き、今回も市内に帰ってくるとキリ。それほどヒドくなかったけど、キリが出るほど温かかったんでしょう。
  • 摩周岳のアイヌ名「カムイヌプリ」は漢字をあてはめると「神威山」となります。アイヌの神はヒグマを指すから、ヒグマが多数出没する山だと思ってました。でも山頂の写真の火口壁を見たときには、ヒグマでない超越した山の神に畏敬の念を抱かざるを得ませんでした。たとえアイヌ人が「ヒグマの居るところ」と名付けたとしても、です。
  • 今回は登山でなくウォーキングでした。ローカットのシューズで上まで登ったもんなぁ。でも天気が崩れたり、ナメてかかるとエラい目に遭いそうな気が。
  • さて次の日。運動不足夫婦は筋肉痛に悩まされました(^_^;)イテテ